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blazeの部屋

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その5『Ever lastinglie』

バンプの曲の中でダントツの長さを誇るこの曲
『Ever lasting lie』

この中の主人公は散々な目にあってます
『愛する人の命に値がついた』というのは病気ではなく人身売買のことだと思います
払えないような額を突きつけられ、そこら中に頭を下げてお金を用意しようとします
それでもまったく足りない
そんな中、誰かが皮肉混じりに言った言葉を主人公は本気にして飛び出します
『石油を掘ればいい』という嘘みたいな夢を信じて

当然、石油なんてそう簡単に出てくるはずがありません
だけど主人公は諦められなかった

「運命様 今のオレの姿はさぞかし滑稽だろう?
 でも、今に掘り出してアンタに逆らってやるからな」

主人公の言った言葉にはこんな思いが含まれているのだと思います

話は変わって女の方も大変な目に遭っています
売春婦になって生きているような状況になってしまいました
誰かに抱かれても、その心の中では主人公を待ち続けているのです

「二人は大丈夫 明日を信じて待っていてくれ」という嘘を疑いはするけれど信じていた

そんな彼女も運命にこんな言葉を向けてます

「運命様 アナタでもこの気持ちは動かせない
 どれだけ時間が経ってもあの嘘を信じ続けてるから」

それから永い年月が経ちました
あの長い間奏は長い年月をあらわしているそうです
ついでに言えば、楽譜を見ると間奏のほとんどが同じことの繰り返しです
まぁ、ベースを見ただけですが(汗
つまり、同じ音の繰り返しはいつまで経っても、いつまで掘っても石油が出てこない、ということの繰り返しを表現してるのだと思います

彼女はおばあさんになり、ついに亡くなってしまいます
最後まで主人公の言った嘘を信じて、それをつぶやきながら

主人公は年老いても掘り続けました
シャベルが折れていても掘り続ける
その目に絶望の色なんてなくて、あるのは石油を掘り出してやるという執念だけです

「運命様 まだ終わりじゃないからな
 絶対に掘り出してアンタを悔しがらせてやる」

そんなことを考えながら掘り続けた

しかし、永い年月はその理由を奪ってしまいました
自分はなんの為に掘っていたのか
誰を待たせていたのか、ということをすべて忘れてしまった

最後まで生きていたモノは

石油を掘り出すという嘘
「二人は大丈夫」という嘘
その嘘が永い年月をも乗り越えてしまった
『Ever lasting lie』を訳せば『永遠の嘘』
嘘はついに永遠になってしまった

でも、もう一つ乗り越えたものがあります
それは二人のお互いを信じる気持ち
主人公も女の人も最後まで信じ続けて死んだ
石油を掘るということは運命に逆らうことはできなかった
でも、お互いを信じる気持ちだけは運命に逆らえた

だからこの曲はバットエンドではないと思います
ただ…残酷な唄なだけだと思います

藤原さんの語りかけるような歌い方と歩くようなベースの音が、とある昔話を話してるような感じがします



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